高速撮像カメラについて
ハイスピード撮像について
通常の産業用カメラでは、捉えきれない速度での変化。
細やかなフレームで対象を捉える、ハイスピードカメラ。
理化学用途から、現象解析まで幅広い用途で導入されています。
「ハイスピード撮像」の種類
◇ 細分化する撮像ニーズに応えるラインアップ
- パターン①:産業用カメラで非圧縮保存
【超高速撮像カメラ】
- 対象:CoaXPress 2.0規格カメラ
- 解像度:110万画素
- 撮像速度:1000fps
- 撮像対象:水滴による振動
サンプル動画:「超高速 1000fps」
従来の産業用カメラでは、捉え切れない高速現象。
「CoaXPress規格」の中でも、超高速撮像カメラは、
瞬時に変化する現象の可視化に有効です。
キーポイント
– 【ストリーミング仕様】
カメラから常にデータが送られる
– 【データの高速転送に対応】
カメラ内蔵メモリの処理待ちが無い
- パターン②:「産業用CXPカメラ」+「録画機」で高速録画
【高解像・高速カメラ】
- 対象:CoaXPress規格カメラ
- 撮像解像度:380~1200万画素 (ROI適用)
- 撮像速度:600fps
- 撮像対象:チェーンソーの動作
サンプル動画:「4Kカメラ/600fps」
CoaXPress規格を採用した、高速撮像カメラ。
「高解像」で「高速撮像」を行う用途に適性が有ります。
録画用途には、高性能PCが求められる点も有り、
録画負荷を抑える「録画装置」などの導入が有効です。
キーポイント
– 【撮像仕様】
高解像・高FPSの撮像に対応
– 【ストリーミング仕様】
カメラから常にデータが送られる仕様
– 【外部アクセサリ】
高速録画の難易度を抑えるのに有効
- パターン③:カメラ内部のメモリに短時間録画
【録画用カメラ】
- 対象:記録媒体付きカメラ
- 撮像解像度:14万画素
- 撮像速度:3541fps
- 撮像対象:レーザー観察
サンプル動画:録画用カメラで「安定録画」
一般的な高速撮像用カメラとして知られる仕様。
配置スペースを抑えた、ポータブルな撮像が構築できます。
キーポイント
– 簡単に高速録画が実現できる仕様
– GigEなどのデータ転送速度で、記録データを取り出し
🡹 「ハイスピード録画の選択肢」については、上記タブをご選択ください。
高速カメラの選定ポイント
- 【超高速】 - 「1,000 fps以上」x「HD解像度」の超高速撮像が可能
- 【高解像・高速】 - 「 120 fps以上」x「~4K解像度」を撮像可能
- 【録画カメラ】 - メモリ搭載型のカメラで、「数秒程度の高速録画」
※ 高速撮像カメラのご導入用途は、多岐に渡ります。ご用途で推奨モデルが変わる為、
「リアルタイムの画像処理」、「ハイスピード録画」等と合わせてご相談ください。
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主な対象製品
【超高速】CoaXPress規格カメラ
【主な特徴】
◇ 産業用カメラの中でも、1,000 fps以上の超高速撮像が可能
◇ 撮像範囲を狭めた際のFPS上昇率に特化した仕様 (ROI)
◇ 録画が必要な場合には、PC録画か外部録画機を使用
モデル名 選定ポイント 特長 Eosens 2.0CX12 フルHD (1920 x 1080 pix)の解像度で、2220 fpsを撮像 最大224,673 fps @1280 x 8 pix Eosens 1.1CX12 100万画素 (1280 x 864 pix)の解像度で、3674 fpsを撮像 最大225,000 fps @1280 x 4 pix 超高速 CoaXPressカメラについて◇ ストリーミング形式で1000fps以上の撮像速度を実現
- 産業用CXPカメラを用いるメリット
TIP1. 画像処理を伴う用途について
【CoaXPressカメラのメリット】
CoaXPress規格などの高速通信規格を採用することで、
撮像データが常に供給される形態に貢献いたします。キーポイント
– ストリーミング形式のため、常にホストPCにデータが送られる仕様
– カメラ内蔵のメモリからデータを取り出す、待ち時間が無い
– リアルタイムでの画像処理にも適した仕様- 録画データをPC処理で作成する場合
TIP2. 録画を伴う用途について
【録画用途での考え方】
CoaXPress規格などの通信規格から出力されるデータを取り込み、
録画データに変化することで、出力速度の速い録画形態に貢献いたします。
キーポイント
– CoaXPress通信規格は、高速データ通信用の次世代規格となります。
– 大量のデータがPCに転送される仕様のため、部材の選定が重要になります。
– プログラミングを簡易化する為の、Norpix社 StreamPixのご用意がございます。- 録画用の外部アクセサリを導入するメリット
TIP3. 録画用途を安定化させる機材について
【外部アクセサリでの録画】
CoaXPress規格などの高速通信規格から出力されるデータ量は、GigEと比べて格段に上がっています。
録画データを作成する難易度も上がっているため、専用の機材を用いた安定的な録画手法もお勧めです。
キーポイント
– CXP-6までを対象とした、録画用の部材となります。
– 録画に関する負荷を全て機材に移行できる為、安定的に長時間録画が可能となります。
– 専用機材として、IOI社 ビデオレコーダーのご用意がございます。
– 録画機の参考資料は、こちらからご確認ください
※ 構成のメリットなどについては、上記のタブをご確認ください。
【高解像・高速】高速GigE規格カメラ
【主な特徴】
◇ ホストPC間との距離が長い用途に最適
◇ 放送用途にも適性のある、幅広い解像度の選択肢
◇ 撮像範囲を狭めた際のFPS上昇率に特化した仕様 (ROI)
◇ 録画が必要な場合には、PC録画が必要
モデル名 選定ポイント 特長 HB-12000-SB 4K (4128 x 3008 pix)で、最大192 fps 4K解像度でも、190fps撮像に対応。 HB-7000-S FHD (3208 x 2200 pix)で、最大207 fps フルHD解像度で、200fps撮像に対応。 HB-500-S VGA (812 x 620 pix)で、最大1594 fps 低解像度での高速撮像性に特化。 HR-12000-S 4K (4096 x 3000 pix)で、最大80 fps 4K解像度の高速撮像に対応 HR-2800-S FHD(1936 x 1464 pix)で、最大409.2 fps FHD解像度の高速撮像に対応 高解像・高速GigEカメラについて◇ 放送用途にも適性のある、高解像度・高速撮像の仕様
- 高速GigEカメラを用いるメリット
TIP1. 高速撮像とケーブル長について
【高速通信規格の課題】
高速通信規格では、高速撮像の代償として、ケーブル長に制限が発生しやすい仕様となります。
これは、高速通信の代償として、通信上のノイズも増幅されてしまう為です。【光ファイバでの課題解決】
高速GigEカメラの中でも、光ファイバが採用されているモデルでは、データ転送時の
通信ノイズが最大限に抑えられます。高速通信の課題であるケーブル長の制限が
取り払えるため、幅広い用途に適合した自由度の高いシステム構築に有効です。キーポイント
– ストリーミング形式のため、常にホストPCにデータが送られる仕様
– カメラ内蔵のメモリからデータを取り出す、待ち時間が無い
– リアルタイムでの画像処理に適した仕様- CXP規格のカメラとの違いについて
TIP2. 高速GigE規格について
【将来性に優れた、次世代GigE規格】
高速GigE規格は、従来のGigE規格の後継規格に該当し、
産業用途に限らず幅広く利用されている魅力がありますす。
キーポイント
– サーバー業界との共通規格を使用 (発展性 〇)
– 高速GigE規格は、産業用途で汎用的に用いられているGigE規格の後継規格に該当します
– サーバー業界のニーズにより独自の高帯域化を遂げた、通信速度が備わっています (~100GigE)- 録画データをPC処理で作成する場合
TIP3. 録画を伴う用途について
【録画用途での考え方】
産業用カメラには、通常動画での録画機能などが備わっておりません。
25GigE規格を録画用途で用いる場合、ホストPC側でストリーミング形式のデータを取り込み、
録画データに変化することで、録画データの出力が可能となります。
録画データの出力までにかかる時間を低減することや、GigEならではの同期機能が魅力です。
キーポイント
– 25GigE通信規格は、高速データ通信用の次世代規格となります。
– 大量のデータがPCに転送される仕様のため、部材の選定が重要になります。– プログラミングを簡易化する為の、Norpix社 StreamPix8のご用意がございます。
※ 構成のメリットなどについては、上記のタブをご確認ください。
【録画カメラ】メモリ搭載型カメラ
【主な特徴】
◇ メモリ搭載型の使いやすい仕様
◇ 録画の間隔が開いても良い用途に最適
◇ 短時間の録画には最適な仕様
モデル名 選定ポイント 標準録画時間 特長 L-PRI 200万画素 (1920 x 1080 pix) / 3500 fps 9.3秒録画 FPS・内蔵メモリ変更型 Eosens Quad1.1S 110万画素 (1280 x 864 pix) / 2500 fps 3.22秒録画 高感度・録画時間の延長に適性 BLITZ Cube4 130万画素 (1280 x 1024 pix) / 1000 fps 3.24秒録画 バッテリー駆動に対応 ハイスピード録画カメラについて◇ 短時間の超高速録画に最適
- 録画カメラを用いるメリット
TIP1. 録画カメラの特徴について
【録画用途での考え方】
ハイスピード録画カメラは、ユーザーフレンドリー性が特徴の録画カメラ群です。
専用メモリが搭載されており、カメラ内で録画データへの変換までが完了する仕様です。
一度の録画時間に上限がある反面、1000FPS前後の現象を短時間で捉える用途には適性が有ります。
キーポイント
– カメラメモリで録画データを作成し、録画が完了した段階でホストPCにデータが送られる仕様
– リアルタイムでデータが送られず、ケーブル長の柔軟性が比較的存在する仕様
– ハイスピード録画を簡易的に始められる仕様- 録画カメラのポイント
TIP2. 録画カメラの注意点
【メモリ搭載型カメラのポイント】
ハイスピード録画カメラは、ユーザーフレンドリー性が高い反面、
産業用カメラでの録画環境と比べて、制限が発生するケースが存在します
モデルを選ぶ際には、『録画データの取込み速度』、『録画時間の上限』などの違いにご注目ください。
1. 録画データの取込み速度
– 高速録画カメラは、CXP-6カメラと同程度の撮像速度で録画が実行できます
– リアルタイムでデータが送られず、ケーブル長の柔軟性が比較的存在する仕様
– 再度録画を開始するまでのシークエンスに制限がある場合はご注意ください
※CXP-6 x 4ch 通信とGigE通信には、約27倍程度の通信速度の違い(帯域幅の差)が存在します。
2. 録画時間の上限について
– 高速録画カメラには、例えばSDカードの用なメモリが搭載されております
– 高速録画カメラの最大録画時間は、メーカーオプションとして用意されているメモリ容量に依存します
– PCに録画する場合、PC環境として採用したメモリ容量に依存し録画時間が変化します
録画カメラが適している用途について
– PCを含めた設置スペースや、PCの処理能力に制限がある場合
– 高速録画が数秒程度で問題の無い、理化学実験用途などのケース
– 簡易的な録画を想定しており、各録画の実施に時間の感覚が有る用途
※ 構成のメリットなどについては、上記のタブをご確認ください。
- 通信規格の該当製品
モデル名 メーカー 区分け 選定ポイント CXP-12カメラ Mikrotron社 【超高速】 CoaXPress通信規格の後継規格を採用。
CXP-6を超える、更なる高速撮像に適性があります。25GigEカメラ EVT社 【高解像・高速】 高速GigE規格を採用。設置環境面での制限が少ない仕様です。
GigE由来の同期性能など、放送用途にも高い適性がある。CXP-6カメラ Mikrotron社 【超高速】 CoaXPress通信規格を採用しており、
ストリーミング形式ながら高速撮像に適性があります。