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PTPについて

サーバー業界などではms単位の同期が必要不可欠のため、マスタークロックという機材が採用されています。
これはGPSからのタイムレコードと水晶振動子の正確なクロックを提供する機器で100万以上する非常に高価な製品です。
PTP(Precision Time Protocol)はこのような高精度なタイムソースを元にカメラの同期を行う技術です。

ボリュメトリックキャプチャ・データ解析・3D化等では、カメラの配置上ハードウェアトリガーのケーブル長が問題となります。このような状況でも、GigE規格独自の技術であるPTPを通じて、高精度な同期をイーサネットネットワーク上で行うことで問題解決を行うことができます。
正確な同期を実現する技術 PTP
IEEE1588で定義されるPTPは、様々な業界で汎用的に用いられるプロトコルであり、サーバ業界ではns単位の同期を実現するために使用されている。産業用カメラでは大規模なシステムなどで数十μs単位での同期精度が求められる用途で活躍します。
PTPの原理
PTPによるカメラ同期は次の原理に基づきます。時刻同期は、機器間のローカルエリアネットワーク上のMaster-Slave間のやり取りを基準とします。機器間では相互にメッセージを送り合い、送信時間と受信時間の差が計測される。PTPでは、この差を基に装置間のクロック誤差のオフセットと遅延補正を行います。
 ただし、 PTPによる補正にも限界があり、システム階層が複雑で遅延に方向性がある場合には、階層構造を最適化することが推奨されます。

PTPによる正確な同期の実現方法
 2つの装置間のクロック誤差の構造を単純化した図で説明します。第8図(a)で示されるように、 MasterデバイスとSlaveデバイスのクロックでは、常にずれが広がります。このためハードウェアトリガーを用いた場合には、(b)のようにシステムの起動時に1度同期をとる手法が一般的です。
しかし更に高精度なμ秒単位の同期を実現するには、(c)のようにPTPのタイムスタンプを元にリアルタイムでの補正を定期的に行い、同期誤差を一定の値以下に保つ必要となります。

Emergent Vision Technologies社のカメラはSDKを元に開発を行うことで、このような周期的に同期誤差の補正を行う事でカメラの補正を行う事が可能です。
Emergent Vision Technologies社