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マシンビジョンカメラとIPカメラ(ネットワークカメラ)の違いについて

マシンビジョンカメラとIPカメラ(ネットワークカメラ)は基本的に別の製品です。

一般的なIPカメラ(ネットワークカメラ)と呼ばれる監視用途のカメラにはONVIF規格が採用されています。
その他、放送用途のカメラではNDI規格やSMPTE規格が採用されています。
※IPはInternet Protocolを意味しており、防水・防塵規格と表すIP(International Protection)とは異なります。

IPネットワーク上の離れた場所からアクセスしたり録画を行う事を想定しており、監視カメラ等でも使用されています。
放送業界では、IPカメラの他にカメラのSDI出力をIP出力に変換する伝送装置と組み合わせて使用するケースがあります。

これは、GigE規格のマシンビジョンカメラとは異なる規格です。
GigE規格のカメラはマシンビジョン全体の標準規格であるGeniCam規格に則って動作しています。
GigE規格のカメラではEthernetケーブルまたは光ファイバーケーブルが採用されております。
通信業界で採用されているケーブルや周辺機器を利用可能であり、ネットワーク上の離れた場所から制御したりEthernet経由でトリガーを送ることが可能というメリットがあります。
メーカーが用意している専用ソフトウェアの他、GeniCam規格に対応するStreamPix、Halcon、LabVIEW等のソフトウェアで動作します。

GeniCam規格とは

マシンビジョンカメラは基本的に、GeniCam規格に対応する制御ソフト・SDKを通じて受信機であるPCから制御する必要があります。
あまり帯域幅が高くないGigEカメラであればマザーボードのEthernetポートを利用することも可能です。

GeniCam規格に対応したカメラは、露光時間・ゲイン・ROI等の撮像パラメーターに関する様々な設定を細かく調整可能である他、ストロボ制御や同期を行うためのトリガー入出力に対応しているため、より応用的な使用方法が可能となっています。

カメラの制御および画像の取得はカメラに付属するGeniCam規格のSDKで行い、画像処理は画像処理ライブラリや画像処理ソフトで行う。というように組み合わせて使用します。

放送業界で使用される規格とは

放送業界ではカメラのIP化が進んでおり、従来のHDMI出力・SDI出力・HD-SDI・12G-SDI出力のカメラとIP伝送を可能にするネットワーク伝送装置を組み合わせて使用したり、従来のIP伝送規格であるNDI規格や最新のSMPTE規格に対応するカメラが採用されています。
基本的にマシンビジョン用のGigEカメラはこれらの規格に対応しておりませんが、弊社が取り扱っているGigEカメラの中には12G-SDI出力を持つIOIndustories社やSMPTE2110に対応予定のEmergentVisionTechnologies社の製品があります。
IO Industries社 【アイオーインダストリー】
Emergent Vision Technologies社