マシンビジョンカメラとWebカメラ(USBカメラ)の違いについて
 
- マシンビジョンカメラとWebカメラ(USBカメラ)は基本的に別の製品です。 
 ※ カメラ制御の厳密性、カメラ運用の簡易性などが主な違いです。
▼ FAカメラとUVCカメラの違い
一般的なWebカメラ(USBカメラ)には、UVC(USB Video Class)規格が採用されています。
UVCカメラの撮像はSDIカメラの仕様感と似ており、詳細な制御設定を要しません。
これは、USB3 Vision規格のマシンビジョンカメラとは異なる仕様です。
 
- ◇ UVCカメラの特徴 
 制御・接続の簡易性などが特徴のカメラ群です。
 ・ホストプロセッサとは汎用的なUSBケーブルで物理接続します。
 ・シンプルな仕様の為、汎用的なデバイスドライバで動作します。
 ・マイクロコンピュータやPC等に繋ぐだけで使用する事が可能です。
 
- ◇ USB3 Visionカメラの特徴 
 産業用途に適した、精密な制御と信頼性の高い仕様が特徴です。
 ・マシンビジョン全体の標準規格に則り動作し、制御されます。(GeniCam)
 ・メーカーの開発キットに加え、GeniCam規格対応のソフトウェアで動作。
 ・USB3.0ケーブルでは、接続信頼性が高いネジ付きのMicro Bコネクタ等を使用。
 
 ※ 通信プロトコルが異なる、UVC規格用のソフトウェアやプログラムには直接動作しません。
 ※ GeniCam規格対応のソフトウェアには、StreamPix、Halcon、LabVIEW等が挙げられます
 
				
GeniCam規格とは
 
- マシンビジョンカメラは基本的に、受信機であるPCから制御する必要があります。 
 また、カメラの動作制御は、GeniCam規格に対応する制御ソフト・SDKを通じて実施されます。
 
 
				
◇ GeniCam v.s. UVC (制御仕様の違い)
GeniCam規格対応カメラは、露光時間・ゲイン・ROI等の撮像パラメーターについて細かく調整可能です。
I/Oを通じた制御にも対応し、より精密で応用的なカメラ運用が可能となります。
精密動作に向けて、ストロボ制御や機器同期を行うためのトリガー入出力に対応しています。
1.GenICam規格のSDK – カメラ制御および画像の取得を行う
2.画像処理 – 取得画像を、画像処理ライブラリや画像処理ソフトで処理する
◇ GenICam規格とは?
GenICamとは、カメラ等のデバイス制御に向けて、汎用的なプログラミングインターフェースを提供します。
GenICam対応の場合、インターフェース等が異なる場合にも、同様のAPI制御が可能となります。
UVC(USB Video Class)規格とは
 
- UVC規格は、USBカメラなどの通信方法に関する規格です。 
 特別なドライバを必要とせず、WEBカメラを始めとした民生品等で幅広く採用されています。
 
◇ UVCの仕様 (制御仕様の違い)
特別なドライバを要さずに、PCのUSBポートに接続してデバイスを直ぐに運用可能です。
ただし、GenICam対応のカメラと比べると、操作出来るパラメータが少ないなどの違いがあります。
1. 汎用ドライバの難点 – 課題や仕様の切り分けがし難く、トラブルシューティングが難しいケースもございます。
2. カメラ制御の違い – トリガー機能非対応のモデルも多く、あくまで簡易に使用することを想定しています。