ブレードオプション
Vincent Associates は、特定のアプリケーションに適したさまざまなシャッターブレードコーティングと材料を提供しています。
標準シャッターブレードオプションは、テフロン (T)、AiSiO (Z)、AlMgF 2 (ZM)です。
さらに、XRSシリーズのX線シャッターにはPtIr(P)ブレード、 FSシリーズおよびMSシリーズの光学シャッターにはC-PET(C)ブレードが標準装備されています。
以下で各標準ブレードについて説明します。
テフロン® (T)
標準のブレードは、ステンレス鋼の下地に黒色のテフロン® (T) であり、この黒色がブレード両側の表面にコーティングされています。
「T」ブレードは、シャッター ブレードが光をほとんど反射しないことが必要なアプリケーションに適しています。
反射率が問題にならない場合には、低コストの「T」ブレードを推奨しております。
AlSiO (Z)
AlSiO (Z)コーティングは、ベリリウム銅上にコーティングされています。
このコーティングは入力側のみで、反対側は黒になります。
現在、このブレードオプションは、LSシリーズおよびES6Bシリーズで利用できます。
レーザースイッチングアプリケーションに最適です。
AlMgF 2 (ZM)
AlMgF 2 (ZM)コーティングは、ベリリウム銅上にコーティングされています。
このコーティングは入力側のみで、反対側は黒になります。
このコーティングは、広い波長範囲にわたって高い反射率を必要とするアプリケーションに適しています。
VS、CS、LSシリーズなど、多くのシャッター装置にオプションとして用意されています。
C-PET (C)
C-PET (C) ブレードは、高い放射率と光学密度を必要とする光学アプリケーションに適した、カーボン含浸ポリエチレンテレフタレートベース材料でできています。
熱可塑性ポリマーであるため、表面温度が 100°C を超える環境では使用出来ません。
ブレードの反射率について
ブレードの反射率は波長によって異なり、さまざまな波長の光を反射できるかどうかを表しています。
例えばレーザーシステムで使用されるシャッターには、可視スペクトルで高い反射率を提供するブレードが必要があります。
これは、ブレードの反射率を上げる事でシステムのレーザーによる摩耗を減らす事ができるからです。
図は、Uniblitz Z および ZM ブレードの両方がこの状況に適していることを示しています。
ただし、波長によって反射率が異なる範囲があるため、使用するレーザーの波長によってブレードを選択する必要があります。
逆にブレードが光をほとんどまたはまったく反射しないことが必要になる場合は、T ブレード オプションが最適です。
X線用のPtIrオプション
Uniblitz XRS シリーズシャッターには、プラチナ イリジウム (PtIr) ブレード (「P」ブレード) が標準装備されており、最大 30 keV の X 線エネルギーで 90% のビーム消光が可能です。
どのブレードを選択するべきか困った場合には、使用するレーザー等の条件を元に弊社までご相談ください。