画像入力ボードのドライバ削除について
GigEを始めとしてカメラからのデータを受信する際に使用される画像入力ボードにはデバイスドライバが存在します。
カメラの専用ソフトウェアのインストールが失敗する、あるいはインストールが正常に成功したにも関わらずソフトウェアが正常に動作しない、という場合にはデバイスドライバが問題となっている場合があります。
※ソフトウェアインストール失敗時には、まず管理者権限でインストールを実行しているかどうか?競合するMicrosoft Visual C++がすでにインストールされていないか?をご確認下さい。
カメラメーカーは通常画像入力ボードとして他社が製造した製品を使用しています。ただしデバイスドライバについては、汎用のデバイスドライバを使用したり自社用にカスタマイズした専用ドライバを使用するなど会社によって様々です。
下図のようにドライバはアプリケーションがカメラから画像データを受け取る上で重要な役割を果たします。
デバイスドライバはPCに1度インストールされるとPC内部にバックアップが保存される仕様になっており、アンインストールしてもデータが内部に残っている場合があります。
この仕様によって、あるメーカーのカメラと画像入力ボードを1度インストールしたPCで、別メーカーのカメラと画像入力ボードをインストールした際に、自動的に画像入力ボードの誤ったデバイスドライバがインストールされて正常に動作しない現象が起こる場合があります。
この問題が起こった場合には、過去にインストールされていたデバイスドライバのデータを完全に削除して下さい。
参考として以下にMellanox社製NICのデバイスドライバの完全削除方法について説明します。
画像入力ボードのドライバ削除方法 Mellanox社製NICの場合
・デバイスドライバ本体の削除
・デバイスドライバインストール情報の削除
・デバイスドライババックアップの削除
・デバイスドライバ本体の削除
まずデバイスマネージャーから問題のNICのプロパティを開き、「デバイスのアンインストール」を選択することで現在インストールされているデバイスドライバ本体を削除することが可能です。
・デバイスドライバインストール情報の削除
デバイスドライバのインストール情報は下記のフォルダに格納されています。
C:\Windows\INF
管理者権限でWindowsのコマンドプロンプトを開き「pnputil /enum-drivers」を入力すると、
全てのデバイスドライバの上記の情報が列挙されます。
列挙されたドライバ一覧から関連するドライバを見つけて下さい。
元々インストールされていたデバイスドライバのデータ名が分からない場合には、
元々インストールされていたカメラのインストールデータのフォルダの中からオリジナルのデータを探したり、
インストール日時等から探して下さい。
見つけたデータの更新日時をメモしてデータを削除します。
今回は「mlx4」から始まる2つのデータがこれに該当します。
見つけたデータを削除して下さい。
・デバイスドライババックアップの削除
次に、デバイスドライバのバックアップデータが下記のフォルダに保存されています。
C:\Windows\System32\DriverStore\FileRepository
先程メモした日時と同じ時刻に保存されているデータがバックアップデータです。
今回は「mlx4」から始まるフォルダがこれに該当します。
これを削除すればデバイスドライバの完全削除は完了です。
再起動後、カメラ専用ソフトウェアのインストールを試して下さい。
もし問題が解決しないようであれば弊社までお問い合わせ下さい。